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ユーロが世界経済を消滅させる日~ヨーロッパ発!第2次グローバル恐慌から資産を守る方法 [資産]

著者は三菱総合研究所でロンドン駐在員所長を勤めた後、同志社大学の大学院教授になった人。

複雑怪奇では済まされない、EUやユーロの事情と、現在のギリシャ危機の解説。
ヨーロッパ発の金融危機があるかもしれないと警告。

著者にとってEUはつぎはぎロボット。
参加国が経済状態も、財政状態もバラバラなまま、政治主導で、まとまりあっているから。
EUのこれまでの道のりは「羊頭狗肉」、つまり理想は将来の統合におきながらも、実際にはそれぞれの国の自由度が高くなっていているのを容認する状態のまま、簡単に合意できるところのみを統合してきた。
逆に、そうでなければまとまらなかったともいえる。
現在はEUの大統領もいるが、お飾りであり、それぞれの国の財政政策にはEUは口出しできない。

EUの特徴は政治主導、計画先行、水平から垂直。

政治主導の内容は、
ニクソンショックなどから、アメリカの通貨ドルに影響をうけるのを少なくしたい、そのための経済圏
さらには冷戦終結による、東西ドイツ統合後に、東欧諸国にドイツだけが影響力を及ぼすのを防ぎたいという思惑。

計画先行は
将来は政治統合をめざしながらも、手をつけやすいところから着手したために、通貨は統一されているのに財政政策は各国ばらばらなままという状態。
このため、リーマンショックでは、アイスランドが預金保護を行ったので、EU内の預金がアイスランドに集中するという事態がおきた。
また、ユーロ導入時には、経済的に劣っている国でもユーロの信用で資金調達が容易になり、放漫財政がすすみギリシャ危機を誘発したりした。

水平から垂直は
EUはもともとは、西ドイツ、フランス、イタリア、ルクセンブルグ、ベルギー、オランダが経済統合にむけて話し合ったのが発端。このころはこの6か国では経済状態は似たり寄ったりで、水平状態。
しかし、今は、EUの中でも明らかに経済規模や、財政の状態がばらばらな状態。
財政赤字の多い国や、所得水準の違う国が雑多に存在している状態。

今、EUの本部ブリュッセルでは、欧州議員や各国大使館が襲われるという事件もおこっている。
人やお金が自由に動けるようにしたため、東欧からの労働者が大都市に移動した。
しかし、リーマン以降、仕事が減ったので、排斥されている。
建前統合、本音ばらばらの各国は、自国製品を買おうキャンペーンなどを平気で繰り広げる。
つまり、いざとなったら自国利益優先で、EU優先ではないのである。

銀行も、ユーロ圏の中で競争にさらされ、利益優先な投資を行っているので、どこの国でどんな破たんがあったも、他の国の銀行が破たんするかもしれないというリスクが発生している。ドバイ危機ではイギリスの銀行が怪しいといわれていた。

本来アメリカの通貨の影響を受けないようにと作られたユーロだが、グローバル通貨であるがゆえに、かえって世界経済の荒波をもろにかぶっている。このようなときには、むしろ1国家、1通貨、1経済政策のほうが行動しやすい。
ユーロ建てて住宅ローンを組んだ、東欧諸国の準ユーロ参加国はユーロの為替変動で返済負担が増えて大変な事態になっている。

国の中でも、地方ごとに考えのちがうところもあり、ヨーロッパの複雑で多様な価値観をどのように統合していくのかも課題。

著者は、初期の政治統合の道をすててもいいのではないかといっていた。


ユーロが世界経済を消滅させる日~ヨーロッパ発!第2次グローバル恐慌から資産を守る方法

ユーロが世界経済を消滅させる日~ヨーロッパ発!第2次グローバル恐慌から資産を守る方法

  • 作者: 浜 矩子
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2010/03/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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