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わが子を守る―通り魔・連れ去り犯・性犯罪者etc.から [子育て]

子どもを暴力から守る(被害者だけでなく加害者にもしないために)方法の本。
著者は警察対テロ部隊で指導などを行った危機管理の専門家。

自身も兵士として戦場にいたことがあり、現在の子ども達の置かれた環境が、自分が人を殺せた環境と似ていると警告していた。
それは自尊心を高められていること、こうなると人一倍傷つきやすくなり、期待する自己評価が得られない場合、相手を敵視して暴力という手段を正当化してしまう。

子どもを襲うのは見知らぬ相手ではなく、子どもの心の闇。
子どもは幼いほど、人を恐れず、経験則は少なく、自らの機転で危険を回避することは難しく、他人の影響をうけやすい存在。傷つき、自己否定・自己嫌悪におちいると、追い詰められて自殺あるいは相手を殺傷してしまう。


第1章 安全に関する10の質問

親がマスコミの報道に踊らされることなく、客観的に自分の不安と向き合い見極めることが必要。
そのための10項目の安全テスト
子どもが親の保護を必要とする場合は自身で、そうでない場合は子どもに尋ねてみる。

1 あなたのこともは直感(誰かの存在による不快さ)を学んでいますか?
 何か変だという直感を大切にする。常識で「相手に悪く思われたくない」「疑ってはいけない」と感じたことを押し殺していては直感は磨かれず、危機管理もできない。直感で感じたことを親に話すことがあったら、間違いであっても聞いてあげること。そうして直感を養う。「知らない人と話してはいけない」というルールでは直感は育たない。「大丈夫と感じた人にだけ話す」

2 子どもが挑発的な反応を見せても、あなたは怒らずに話を聴けますか?
 子どもは一緒に見て、考えてくれる、感じてくれる相手を信頼し、安心を感じる。子供の話を聴くときは見下した言動を慎み、目線の高さをあわせ、肯定的にききましょう。話したいという子どもの話をきくことは危機管理の第一歩。

3 あなたの子どもは他人からのちょっかいや申し出を拒絶できますか?
 仲間と同じでなければならないというピアプレッシャーを子どもは感じがちである。いじめはいけないことだが、親や先生が正義を振りかざして介入すると状況が悪化する危険性がある。まず、子ども自身が「いじめる相手とかかわらない」こと。拒否ではなく、一切相手にしない。また大人からの申し出も拒否できるかたしかめたい。「犬をさがしてほしい」「けがをしているから荷物を運んでほしい」などの文言は実際に犯罪者が使うことがある。直感を働かせないで、大人のいうことをききましょうと教えられていると危険である。

4 あなたの子どもは適切な自己表現ができますか?
 大切なのは被害にあったときの対処ではなく、危険を予測すること。連れ去りならまず物色があり、その後被害者に近づく必要がある。この段階でいかに早く察知して逃げるかが大切。こういった前触れを感じたらそれを表現するように教える。つまり「堂々とした態度で自分の意志を伝える」ということが予防策になる。「いやだ」「やめて」と拒否しても相手がやめないときは、素早くその場をたちさってよいと教えよう。相手に自分をコントロールできると思わせないのが大切。

5 あなたの子どもは適切な人を見つけ、助けや援助を求められますか?
 犯罪者は自己表現できていない獲物を狙います。万が一のとき「知らない人とは話さない」ではうまくいかない。普段から目の届くところで一人で行動させて、子どもの直観力を鍛えよう。

6 あなたの子どもは身に起きた危険をちゃんと表現できますか?
 自分が遭遇した危険をきちんと表現できるようになれば、次第に安心感を得られるようになります。子どもが感じたことを親子で話し合うのが効果的。不安ばかりをあおってもストレスになるばかりで本当の危機予防にはなりません。

7 あなたの子どもは万が一の場合、自らの身を自分で守れますか?
 刑法第36条「正当防衛」では、相手の行動が差し迫っているとき、違法性のあるとき自分や第三者の命を守るためにとった行動が正当防衛になる。子供には無理だが、武道を習わせるなら親は理解しておいた方がいい。
 暴力防止プログラム=CAPなどに参加したりして、心と体を連動させ危機を脱することができるようにしておく。さらに信用できる大人に相談するスキルも教えている。
 蹴る・なぐるなどの行動も危機には必要であるので、子どものいうことを否定しないこと。しかし最終手段ではある。

8 子どもが自己防衛のために誰かを傷つけても、親として支援できますか?
 自己防衛のたまに相手を傷つけて動揺しているのは子ども自身です。子供を責めず、安心と安全を全面的に提供してあげられるかを自問自答すべき。責めるのは絶対にしてはいけない。最優先すべきは子どもの気持ち。そのうえで問題解決に取り込めるスタンスを持つ。

9 あなたの子どもは平気で大声を出したり、逃げることができますか?
 何かあれば、迷わずに叫ぶことができる、逃げることができる子どもは狙われにくい。適切な自己表現を行える習慣のついた子どもは自身にあふれ、狙われにくい雰囲気をもつ。犯罪者は、おとなしい子供を狙い、脅して心理的に服従させようとするので、刃物をみせて「おとなしくしろ!さもないと痛い目にあうぞ」などと脅します。つまり騒がないでほしいのです。「親にはいうな」という脅し文句も同様です。

10 連れ去られることに感づいたとき、あなたの子どもは抵抗できますか?
 強引につれさりを行おうとするときは、予兆で判断しますが、言葉巧みに接近して安心させ、子どもの意志で一緒に歩きつれそろうとする相手に直感できがつき、異変を感じたら全力で声をだす、逃げ出す、闘うといった方法で窮地をのがれられるか客観的にチェックしてみよう。



第2章 間違いだらけの防犯常識

アメリカの統計では子供を狙うおよそ4分の3が性犯罪。8割は男性。
子どもとの信頼関係を構築し、子どもの承認要求を満たしつつ、子どもを支配する。つまり、顔見知り
凶器などで威すタイプは気を配れば見抜ける。

暴力をふるう犯罪者は「狙いやすい子ども」を探している。
身近な相手からの暴力は実は見知らぬ相手よりもずっと多いが、報道は衝撃的な方がいいので、あまりなされない。
身心を傷つけられる暴力の例
1 言葉による暴力
2 心理的な暴力・・・持ち物を隠す、こわす、わざと恥をかかせる
3 性的な暴力
4 経済的な暴力・・・小遣いを与えない、参考書を買い与えないなど
5 身体的な暴力
6 養育放棄
現実には複合的に起こる。
また、子どもが自ら行う、薬物、アルコール、セックス依存、自傷行為や自殺もある

人が犯罪や暴力という選択肢を選ぶ条件
・犯罪や暴力を正当化してしまう考え方や感じ方がある場合。
・行動に訴えるしか他に方法がない場合。
・実行に伴い、結果に耐えうる場合。
これらを加害者の立場で考える。
犯罪者には論理があり、いじめても「いじめらるのがいやなら、いやというにきまっている」など責任転嫁して行為を正当化したりする。

暴力や犯罪で子どもは「心の傷」をうける。親がその話を聴いたとき、自分の感情を子どもの感情より優先させると、子どもは愛されていないと感じて、犯罪や暴力に手をそめることがある、話を聴かない親も同様である。
気持ちをうけてとめてくれる相手がいないと、子どもの人格は崩壊する。
子どもが抑圧された感情を爆発させるとき、未熟で自己中心的であるがゆえに、客観的に状況を考えず暴走する。とくに原因が恐怖だと、人は躊躇せずに相手を徹底的に攻撃する。

安全ルールは子どもの視点に合わせ成長にあわせていくこと。
安全ルールの本質は変わらないが、乳幼児と中学生では自己意識はかなりちがうので、表現は違うはず。

子どもの個性を認め、気質を理解してそのままで認めること。
親と極端に気質が違うなら、親が「どうつきあうか」という視点をもつこと。
怒りとストレスが蓄積されると子どもhあ犯罪や暴力を正当化させやすくなる。

子どもの安全と安心を提供するには、最終的に子ども自身に自らの力で実を守る能力をみにつけさせること。
12歳くらいから自立支援をめざしたステップに入ったほうがいい。
適切なタイミングを逃すと、家庭の外で直感が働かなくなり、子どももダメージをうけやすくなる。
子どもが幼いころには親が「役割モデル」を示せるが、思春期には機能しないことが多い、そのため青少年犯罪や、青少年に理解者を装って近づく犯罪者がいる。
10項目の安全テストを子どもが身につけていることが大切。

塾の帰りや、鍵で家の玄関をあけているときなどが狙われやすい。
子どもに周囲に注意をはらうようにさせないといけない。
口コミもばかにせず、確認する、通報するなどが危険防止になる。


第3章 家庭の外には危険がいっぱい!

成長に伴って子どもを狙う犯罪や暴力は増加する。活動範囲に親の目がとどかないが、行動を制限しすぎるのは問題。自身の社会適応力を育て、安心を確保するノウハウを持つことができないから。
家庭の外での危険を具体的に教える。10代前半まではいじめや性的いたずら、連れ去りなどの暴力にまきこまれる被害者となる危険、10代後半では非行、暴走行為、暴力行為、家出といった加害者的傾向がみられる。被害者になると親に言わないことも多い。加害者になると行為がエスカレートする。20歳を迎えるころになると、心の内面的な問題がさらに絡んで、ストーキングや強姦の被害、リストカット、拒食症、過食症などといった自傷行為がおきる。犯罪や暴力には連鎖がおきる。成長の過程で歪んだ考えが是正されないと、家庭内から学校内、そして職場まで問題がもちこまれてしまう。

子どもを預けるときは「安心と安全を確保する」こと。第三者に子供を簡単に預けてはいけない。
資料や口コミに頼るのは危険。良い施設=親の利便性という人もいるから。
欲しいのは子どもの安全と安心です。
電話、見学で直感をフル活用して、こどもの安全安心を最優先しているかの情報を収集しましょう。
質問はリストにしておく
「子どものしつけをどのようにお考えですか?」に「大人を尊敬できるようにすること」と答えるなら力による支配で子どもをコントロールしようとしているのかもしれません。
単刀直入に「過去に接したこともの中で、性的いやがらせや虐待を受けた子供はいませんでしたよね?」と尋ねるのもよい。失礼な質問と思われるが、子どもの安全と安心を確保するためです、怒ってくる相手には注意が必要です。
他に「緊急事態が起きたことはありますか?」「子どもがおこったり、ケンカしたときにはどうたいしょしていますか?」

学校の内的脅威=いじめや性的いたずら、先生が生徒に行う言葉や心理的な暴力、不必要な体罰
外的脅威=通学中の通り魔やつれさり。
学校の危機マニュアルがあったら見ておこう。生徒の安全よりと校則や指導が優先されていたら危ない。
抑止力とは「これでは犯行に及べない」と相手の自信を失わせること。
実際に一番遭遇する脅威は「イジメ、連れ去り、性犯罪」で「不審者」ではない。
学校が雇用する専門家、警備員やスクールカウンセラーにも注意。警備員の危機介入で事態が悪化することもあるし、カウンセラーも経験で技量がちがうもの。
生徒や先生が関与した過去数年間の犯罪や事件のデータを開示しているかで体質や考え方がわかる。

クラス内のいじめ・暴力から身を守るには
いじめで狙われる生徒は何かが人と違っていることで狙われる。だから誰でも被害者になりうる。
子どもだけはプレッシャーを跳ね返せないし、親や先生の安易な介入は火に油を注ぐことになる。
先生との対人関係で言葉の暴力や性的いたずらがおきることがある。
心の奥底で生まれた怒りや寂しさは「安心と安全を感じられる場」で放出されないと、あるきっかけで表面化する。
親は子どもの危険信号=無口になる、イライラしている、すぐ起こる、暴力的なテレビゲームに熱中する、不平不満をいう、授業に集中しない、ナイフを持っているに早めに気が付いて、子どもの抱えるストレスやフラストレーションを解放してあげましょう。
親が子供を受け入れていれば、子どもは軌道修正していくもの。
しかし間違った介入や放置はいけない。
先生に責任を押し付けず、良い関係を構築することも大切。

子どもが狙われる犯罪や暴力の7割は性的なもの、女子だけでなく男子も犠牲者になることがある。加害者の好み次第だから。
子どもを狙う性犯罪者の多くは、見知らぬ人ではなく、よき理解者を装って、子どもに近づき、罠にはめていきます。
親の信用している人だからと子どもが気をゆるしてしまうこともあるが、直感に従って変だと思ったら拒否できるようにしておきたい。
子どもに性の正しい情報を不安を抱かせないように伝えないと、性についての興味を犯罪者が悪用することがある。
また性的虐待は家庭内でも起こることを忘れないこと。

子どもを狙う犯罪者が選ぶのは親や地域の目が届きにくい登下校。
この場合「行きずりの犯行」が危険として考えられる。
予兆としては、マスコミ報道=類似事件がおこりやすくなる、犯罪者が獲物を物色する時間がある、このとき毅然とした態度の子どもは狙われにくい、狙われやすいのは、注意散漫で、堂々としていない子子ども。
知らない人に話しかけられたとき、直感で危険信号を感じたら、相手がどんな状況でも「しっかり前をむいて、何も言わずに歩き続ける」が有効、練習しておこう。
拒否しても、相手があきらめるとは限らないので、その場からできるかぎり早くたちさる。
万が一追いかけてきたら、声をだすのもいいが、すべての相手に通じるわけではないので、距離をつめられないことが一番大事。
顔見知りでも違和感を感じたら、手の届く距離にいってはいけない。

10項目の安全テストを子どもと一緒に考え、日ごろから実践できるようにトレーニングしておく。
「叫ぶ」「立ち去る」「相談する」という自己防衛の手順も教えよう。
万が一の場合の護身術としては、「蹴る(ヒザから下)」「踏む」が適切。
肘で相手のお腹、股の間、咽喉をついて逃げる。
小指をつかんで引っ張る、相手の耳を平手でたたく、髪の毛をつかんで引っ張る、かみつく。
身の危険を本当に感じたら何をしてもよい、一刻もはやく相手の束縛をといて逃げるのが大切。
逃げるときは「叫びながらにげる」
ただし、どの方法が適切か親にもわからないと伝えることも大切。
叫んだ時、相手が逃げずに首をしめてくることもあるのだ。子供が状況をみて判断するしかないのだ。

家庭は子どもが身を守る最後の砦。
家庭を「自分が受け入れられているという帰属感を感じる場所」「無条件で安全と安心を求められる場」にしなければならない。そうでなければ、子どもは外に安心や安全を求める。
悩みを処理しようとする言動は大人も子供もいっしょだが、暴力傾向は子どもの方が強い。特に思春期の子ども。
他人との「比較」が始まり、「あるがままの自分」より「周りから見られている自分」を意識して悩み苦む。
またセルフイメージと、親の意見やアドバイスが一致しないと親を攻撃したり、否定したりする。
悩みを抱えた子供を親は中立的にうけいれてほしい。
思考や感情が発達途中にある思春期は子細なこどで深く悩むものなのだ。
ピアプレッシャーや成長のストレスを考えて感情的にならずに接する。
また、子どもが抱えている問題を親が一方的に解決しようとしないこと。疲れたとき帰ってこれる場所であることが大切。
主観的な「自分を心配させないで」という態度をみせれば、子どもは「悪いのは自分だ」と思い込み自己否定してしまう。
まず親が健全であることが大切。

自尊心が高いことは大切ではあるが、過剰になれば傷つきやすく、立ち直りにくいナルシストになる。
傷ついたとき感情を怒りで相手にぶつける。「キレる」「ムカつく」という言葉に象徴される。
ナルシスト化した被害者と加害者の間では暴力の歯車はより早く回転する。
自尊心は必要だが、過度にならないようしつける必要がある。体罰が問題視されているが、「悪さをしてもたたかれる子は絶対ない」というのは甘やかすことになるので、平手で一度だけたたいて、子どもを責めず行動をしかり、理由を説明することが大切。
いけないのは、自分がされたしつけを何も考えずそのまま行うこと。子供の柔軟な思考と感情が欠如してしまう。
合理的に考える機械的思考だけが発達し、情動が養われていない子どもは平気で他人を殺傷し、犯罪や暴力も逮捕されなければ構わないと考えがち。
暴力をふるう子どもの内面には、相手に共感する意識の欠損がみられる。
しつけのガイドラインは「親の枠組みで子どもの言動を矯正するのではなく、心の持ち方を是正する」となる。
そのためには「正しい行為」をしたときに関心をよせ、「悪い行為」のときも「何か理由があったのだな」と認めること。
また、先回りしないで、子どもの問題解決能力を育てること。
問題解決能力とは、自分の気持ちを対人関係のなかでうまく表現しながら解決していくこと。自分の感情をコントロールできないと他人を安易に攻撃したり、自分自身を傷つけてしまう。
自尊心が高いと悩みを相談することもできないことがあるが、相談は弱さをみせることでも、悩みを解決してもらうことでもない。冷静になれない自分を解放して問題解決の糸口をみつけるためのものである。

人には暴力を正当化する遺伝子がある。
理性の未発達な子供はこの衝動を抑制することができにくい。
暴力的あるいは性的なゲームやインターネットの情報にさらされる状況を、著者は自分が兵士として訓練された状況になぞらえて、暴力に対する耐性をつけている状態という。ゲームには兵士の上官にあたる安全装置はない、親が安全装置になる必要がある。
「熱心に遊んでいるね」と肯定的に声をかけ反応を見ながら直感を働かせましょう。
子どもがゲームの話をしてきたら興味をもって聞いてあげましょう。
話し合うことで安全装置が機能しはじめます

インターネットを使って犠牲者になる子供を探す犯罪者は多い。
悩み相談室をつくったり、子どもになりすましたりして、まず子供がパソコンを使っている状況を聞き出す。そして、自室にパソコンがあって、親がみていないと探り出すと電話番号をきいてくる。
10代の子どもも匿名性が強いインターネットを好む傾向があることから、餌食になりやすい。
こうしたことを踏まえて、パソコンはリビングに置いて、親子で使用ルールを決めること。そして守らなかった場合の罰もきめておくこと。具体的な危険を伝え、起こりやすいトラブル(掲示板やチャットの誹謗中傷など)を伝え、危険を感じたらパソコンから離れて親に相談するように伝えておく。
子どもがルールに納得するまでは使用を認めさせない。安心と安全を真剣に考えているスタンスをしめし、正面から子どもと向き合う。意見交換することが大切。子供を信頼し、成長に合わせて親が支援していく心構えを持とう。

心理的追跡(嫌がらせ)行為は「ストーキング」とよばれ、子どもに与える心理的ダメージは大きい。
対処法は毅然と断る、そして以後は相手にしないことに限る。
ストーカーは断りきれない相手を獲物とするので、きっぱりとした口調と態度が大切なので練習しておくの有効。
一時的に行為が高まることもあるが、悪あがきであるので、絶対に反応しないで諦めるのを待つこと。
危険な相手であるかは、拒否の後こちらの気持ちを思いやることなくさらにアプローチしてくるもの。子供には、「何か変だと感じたらすぐに話してねと告げて、親が安心と安全を提供することが大切。
また、親が安易に介入すると、相手が「邪魔者を殺してしまえ」と殺意をもつことがあるので注意。

子どもの気持ちを確認したときは「リフレクティブ・リスニング」を使う。これは子どものいうことを「あなたは、こう思っているのね」と返す方法。子供は聴いてもらっていると感じれば話してくれる。そして話してくれたことを素直に感謝する。
子どもの怒りが不当なものでもまず理由を「聴かせてもらう」ことが大切。
アクティブ・リスリングでは、「原因はこうなのね」といった問いかけをする。
子どもが不満をいってきたときでなく、親が直感を駆使して「何か変だな」と感じたら「なんでもいいから話してごらん」と問いかけてみよう。

子どもの話を聴くだけですべての危険は減りますが、それだけでは問題解決にはならない。
親の気持ちを伝えるときには、子どもの意見を否定せず、尊重し中立的に意見を述べる=リフレイミング
子どもの否定的な発言にふりまわされず、表現してくれることを肯定しましょう。
感情的になり安全ルールをおしつけてはいけません。
物事には二面性があり、否定的にみえることにも親に肯定的要素がある、それを探し、お互いの立場を尊重しつつ、納得のいきやすい解決をめざす=コンフリクト・リゾリューション
問題が発生するのは親が子供の意見をろくに聴かずに返答するとき、しっかり話し合って拒否されるのと、門前払いでは子どもの印象はちがう、人は認められたいと思っているもの。認められないと思ったとき心は傷つき、危険信号が発生する。それすら無視されたとき暴力という選択でみじめな状況を脱出しようとしてしまう。
禁止令を出すのは簡単だが、まずは子どもを信頼してみよう。



第5章 暴力に傷ついた心を癒すには

まずは安全ルールを確認しよう。
大人の視線でルールをつくり、禁止令にしていないかチェックしよう。
酒やたばこ薬物などや他人への暴力は子どもの合意なしでも親が厳しく対処しなければならない。
また、安全ルールに同意してるからと気を抜かず、親の本能的直感を大切にすること。
すべての出来事を話すとは限らないから。
子どもが心をひらくのは「自分をうけいれてくれる」と感じた瞬間である。親は信頼できる証しを積み重ねる必要がある。
また、子どもが相談してくれるの待つだけでなく、兆項察知する直感を大切にすること。「元気なさそう」「急に無口になった」「何か心から笑ってない感じがする」など言葉では解釈できない妙な感触が在ったら、子どもの話を「聴く」ことからはじめる。
その際、「何か悩んでいるのなら話してみろ」と強制してはいけない。責められていると思うと子どもは口を閉ざしてしまう。
また悩みを聞いても安易に介入せず、子どもに問題解決を任せる、失敗してもフォローするなどの選択があることをわかっておこう。無関心だけはいけない。子供は痛みを自分への暴力(自傷行為やひきこもり)や他人への暴力であらわすかもしれない。それは自分を取り戻そうとする行為であるのだ。

子どもの暴力には必ず危険信号がある。これをいち早く察して聴くことができれば暴力を未然に予防できる。
無関心なのはいけないし、言動だけに囚われて疑心暗鬼になってもいけない、ありのままの子どもを愛する、承認するという態度が大切。
感情を優先させて自分の子育てに問題があったのでは?と親の問題にしないこと。
人は嘘をつくとき、余計なことをいったりするもの。子どものウソは自己防衛であることを理解し、それを責めないこと。
ウソを見抜こうとするより、心に余裕をもって、子どもの発する危険信号を察知するようにしよう。

子どもの危険信号1 暴力傾向の前触れ
レベル1 自分は人とは違うという強い疎外感をもっている、ホラー系のゲームやビデオに過度の興味をしめすなど。
レベル2 悪いのは時分じゃないという強い被害者意識をもっている、何度も相手とトラブルを起こす
レベル3 弱者や動物を虐待する、凶器に強い興味をしめし、購入または携帯する、自傷行為や自殺をふくめ命を軽視する。

子どもの危険信号2 子どもの叫び
子どもはうまく悩みを表現できない。特に負の感情は苦手。
・元気がない
・慢性的な頭痛や腹痛
・過食や拒食
・子細なことで攻撃的になる
・孤立している、友達がいない
など

子どもの危険信号3 年代別例
危険信号は負荷がかかっていること、みたくないと思わずここで対応できてよかったと思おう。
その年代で解決できなければ上の年代で悪化するとおもってよい。
乳幼児・・・三歳を過ぎても癇癪を起す、叩いたり蹴ったりする、指しゃぶり、おねしょなどの退行現象
児童期・・・授業に集中しない。盗みを犯す、カンニングを平気で行う、周囲の目を引こうとする
青年期・・・不登校や家出、飲酒・喫煙・薬物・セックスへの依存。リストカットや自殺、犯罪行為による他人への暴力

親がわが子の被害を察知した場合
ガイドライン
1 親が動揺しないこと。何があっても親が守ると意思表示することが大切。
2 子どもが安心して話せる安全な空間を提供すること、場所だけでなく、親の不安をみせないように話し方や聞き方を考えよう
3 子どものペースで話をさせる。せかしては起きたことを「歪める」ことがある。
4 開かれた質問を意識的に使う。はい、やいいえで答えられる質問は親の考えの押し付けになっていることが多い。何があったのか話してくれるかななどの質問にする。また事実を確認するだけで、親の安心のための質問はしないこと。
5 必要に応じて適切な手段を講じること、親のちからだけでは解決できないと感じたら支援団体、カウンセラー、警察などに援助を仰ぐ。被害の証拠は保存、身体的な傷は病院へつれていくこと。問題を急いで解決しようとしないこと。正義と安全はちがう。優先すべきは子どもの安全と安心を確保すること。客観的な視点を確保するためにも専門家の支援をうけることをすすめていた。
どのルールを用いるときも子どもに対する共感と支持を忘れないこと、子どもが親を信じてこそすべてが機能する。
事件に関して子どもと話し合うときは相手を主語にした表現は使わない。私を主語にして話す。
「腹立たしいのはわかるが、私はお前の言動にも責任の一部があると思える、どうしてかというと・・・」
反論してきても中立的な立場から親の見解を述べることが大切。
幼い子供の場合には衝動的にたたいてきたときは、たたくかとめるかしてから、たたくのはいけないときちんと教えること。
子どもに自傷他傷の傾向が見えたら、たとえ子供に恨まれても、相談機関や警察への通報も覚悟すること。

怒りは真実を見えなくしてしまう。
親が怒りをコントロールすることをみせると子どもは模倣していく。
問題がおきたとき生じるマイナスの怒りは、相手を憎むか自分を責める方向に分かれる。
怒りを学ぶには体で感じる必要がある。思考と感情は別だから。体におこる怒りの反応を感じて学ぶこと。
怒りを自制するには何が自分を怒らせるのか理解すること。原因を知り、避ける。
自分の考え方を変えるのも感情の抑制になる、どうせ何もできないという否定的信念は怒りに変貌しがち、勉強はにがてだけどスポーツは得意というふうに変えていく。
万が一トラブルが避けられず、自分がおこっていることがわかったら、限界に達するまえにその場から立ち去る。=タイムアウト
怒りをぶつけあうよりも、「今は冷静に話せる状態だとは思えないから後にしないか」と告げる方がいい。
話題が焦点からずれたら修正する。それでもだめならタイムアウトする。
感情が収まったら怒りの原因を探し、そのご話し合います。
怒りの感情がコントロールできるようになれば、子どもの感情に振り回されず状況が客観的に見えてくるはず。
最初からうまく使えないが、諦めないこと。特に最初は子どもは親の態度が変わったのを警戒する。そのときお前のためにやっているのにという怒りに支配されないこと。

普通の家庭は犯罪や暴力の温床になりやすい。
親が子供を愛していながら、気が付かないうちにその方法が歪んでいるから。
親が10項目の安全テストをしてみて歪みにきがつきましょう。
親は子供に問題解決策を提示したり、一方的な助言を与えがちなので注意して、子どもの気持ちへの配慮がないと子どもに苦痛を与える、大切なのは子供の気持ちを聴き、緊張した気持ちを解きほぐすこと。
相談されたら、子どもの気持ちを受け入れ、問題を解決させる能力をもっていることに気が付かせましょう。
子どもの問題は親が解決できない、ひとりで困難に立ち向かい失敗して学ぶことも大切。
親自身が健全でいないと客観的な判断は下せない。家庭を守る親が本気になり自分の直感を信じて行動する。100%のマニュアルはない。自身の行動が正しいか不安になったら悩まず相談すること。相談は行動である。
日本ではカウンセリングを嫌い、自分で問題解決できない人がいくところととらえることが多いが、親自身の健全性のためにはよいこと。相談をうける側には守秘義務があるし、心の傷を癒し、安全と安心を提供することを学べる場でもある。健康保険はきかないので金額を確認することと、直感を駆使してカウンセラーを選ぶことはやったほうがいい。

犯罪や暴力から身を守る最大の秘訣は予防である。
親が子供に気を配り普段と違う何かを感じたら、必要に応じてその芽を摘み取っていくこと。早期発見と対処が大切。
気を配るは気を張るではない。恐怖を与えて親がコントロールすることではない。
子ども自身が自立して、独力で自分の身を守れるようにするのが最終目的。
暴力防止プログラムや自己表現トレーニングに参加するのもいいが、忘れてはいけないのは、人は大義名分があると権威のあるひとに服従しやすいということ。専門家のいうことだからと鵜呑みにせず、「考えて感じて行動する」という重要な体験作業をすること。そうして初めて自分のノウハウになる。
人はありのままの気持ちを表現できるようになると、不安や恐怖が薄れる。そして自分に問題を解決できる、対処できるという感覚をもつことができる。それが大切。

危険に遭遇したときの万が一のガイドライン
1 防止する 被害を最小限に防ぐために、毅然とした態度で行動する、複数で行動する。相手の手の届く範囲に入らない
2 回避する 万が一相手が近寄ってきたら パーソナルスペースに相手をいれない、落ち着いた声で「近寄るな」「やめろ」と告げる、危険を感じたら大声をだすか素早く逃げる。
3 反抗する 万が一相手につかまったら、蹴る、かみつく、ひっかく、肘うち、頭突き、なんでもいいから攻撃して逃げる
4 相談する 親にたすけてもらう 起きたことをすぐ親に話す、怒りや恐怖などもそのまま話させること。


わが子を守る―通り魔・連れ去り犯・性犯罪者etc.から (ぶんか社文庫)

わが子を守る―通り魔・連れ去り犯・性犯罪者etc.から (ぶんか社文庫)

  • 作者: 毛利 元貞
  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 文庫



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